0

Issure #03

Palm Oil – what is it all about?

パーム油とは? そして私たちのパーム油への取り組みは? ホテルショコラの環境問題への取り組み

パーム油による環境問題

パーム油は、ここ10年以上悪い評判を受けています。なぜでしょうか。パーム油が添加された多くの製品が原因で、熱帯林の消失が進み、住みかを無くしたオランウータンが絶滅の危機に瀕しているという、とても酷い話が2018年にありました。このような状況下で、なぜ未だに食品だけでなくトイレタリーや化粧品に至るまで、多くの製品の原材料名にパーム油が記載されているのでしょうか? 全てのパーム油は良くないものなのでしょうか? 良くないものであるなら、なぜ多数のブランドはパーム油を使い続けているのでしょうか?    そして、私たちホテルショコラでは、商品のパーム油についてどのような取り組みを実施しているのでしょうか?

パーム油とは?

パーム油は、アフリカンアブラヤシという椰子の木の実から取れる植物油脂のことで、ひまわり油に似ています。熱帯雨林地域に自生していますが、巨大な商業農場から小規模な家族経営の農場までこの椰子を植樹し、主な収入源としてパーム油を生産しています。ほとんどの国では、スーパーなどで販売されているパッケージされた商品の50%以上にパーム油が含まれています。シャンプー、口紅、パン、石鹸、ビスケット、チョコレートなど、多くの商品がそれに該当します。 理由は、パーム油が低コストで、非常に効率の良い作物だからです。大豆やココナッツなど他の油糧作物と比較し、坪当たりの生産量が多く、必要な農薬や肥料も少なくて済みます。また、トランス脂肪酸が少ない安定した油です。このため、多くの企業がパーム油を含むように処方を変更し、動物性油脂や水添植物油を使用しないようにしています。

様々な問題

パーム油は、世界でも生物が多く生存する森林を破壊する主な原因となっており、オランウータン、ボルネオゾウ、スマトラサイなど、すでに絶滅の危機に瀕している種の生息地を破壊していることになります。また、このような森林の喪失や、湿地や沼地などの炭素に富む泥炭湿地林の破壊により、数百万トンの温室効果ガスが大気中に放出され、地球の気候変動の一因となっています。アフリカンアブラヤシの植樹は、高湿度、高温の熱帯雨林気候と多くの土地を必要とします。つまり、大規模なパーム油農場を建設する土地を確保するために、熱帯雨林は伐採され、燃やされることもあります。 2007年の国連の報告書では、マレーシアとインドネシアの熱帯雨林破壊の主な原因として、大規模なパーム油農場が挙げられました。

持続可能な環境のために行われていることは?

2004年に設立された「The Roundtable on Sustainable Palm Oil(RSPO)」 (https://www.rspo.org)は、持続可能で環境にやさしいパーム油のグローバル基準を開発し実施するために、生産者、加工業者、貿易業者、製造業者、小売業者、投資家、銀行、環境・社会的非政府組織(NGO団体)など、パーム油業界に関わる様々なセクターの関係を結びつける非営利団体です。RSPOは、持続可能なパーム油(CSPO)を生産するため、企業が遵守しなければならない社会的、環境的基準を策定しました。これらの基準は、パーム油生産地域の環境やコミュニティへの悪影響を最小限に抑えるのに役立ちます。RSPOが定める最も重要な基準の一つは、生物多様性のある土地や、絶滅危惧種及び脆弱な生態系が集まる土地、またはローカルコミュニティの伝統や文化の土台となる地域や原生林を、パーム油生産のために開墾してはならないということです。生産者は、RSPOから承認された独立監査人に認証を受けることによってのみ、持続可能なパーム油を生産、使用、販売することができます。

代替品はあるでしょうか?

他の植物油を使用することは現実的な解決策のように見えますが、実際には同様の問題が発生します。この問題を解決することは、思ったほど簡単ではありません。椰子の木は、坪あたりで換算すると他の作物の4〜10倍もの油を生産します。パーム油をヒマワリ油、大豆油、菜種油などに置き換えることは、より多くの土地を使用する必要があり、結果として、多くの森林を農地に転換することで、環境的にも深刻なダメージを受けることになります。生産国では、何百万人もの農民がパーム油部門で働いており、これらの地域の貧困削減に重要な役割を果たしています。  インドネシアとマレーシアだけでも約450万人がパーム油生産で生計を立てています。生産を完全に停止することは、これらの人々やその家族に大きな経済的問題を引き起こすことになります。パーム油は食品の原材料として独自の性質を持っており、他の種類の油に置き換えることは、簡単ではありません。他の油を使用しても、パーム油のような質感、味、寿命を実現することは不可能です。 

誰にでもできること

家庭では、無駄な油脂の使用を減らして、RSPO認証のパーム油を使用することができます。また、お気に入りのブランドのパーム油に対するポリシーについて意見をすることで、環境に貢献することもできます。

ホテルショコラの取り組みは?

私たちは、パーム油を単独でチョコレートの原料として使用したことはありません。可能な限りカカオバターを好み使用します。しかしビスケットなど別の材料に使用される商品の成分リストには、パーム油が含まれている場合があり、そういったケースは、成分を見直し、パーム油を除去する努力をしています。決して簡単なことではありませんが、順調に進んでいます。多くの場合、私たちはパーム油を含まない特別な食材をサプライヤーと密接に協力して製造しており、今年はほとんどの商品でパーム油が除去され、2021年には残りの数種類の商品から除去するのみとなりました。また大豆レシチンを除去し、ひまわり油に切り替えることもしています。これは、一部の方々のアレルギーに影響を与えるアレルゲンの除去に役立ちます。私たちはPlanet Pledge(環境への誓い)を掲げている中で、地球との調和のためにできる限りのことを行うように、日々努めています。   


ホテルショコラ CEO
クリス・ホロビン